「霊長類5……テナガザルのなかま」とは
テナガザルの存在がヨーロッパに知られるようになったのは18世紀になってからのこと。当初はオランウータンのなかまだと思われていた。中国では古くから知られ、深い山奥にすむことにより、詩人や哲学者、王侯や貴族の憧憬の対象となり、超俗した隠者にもたとえられてきた。また『本草綱目』では、テナガザルの長い腕は左右一本につながっていて、一方を伸ばすと他方が縮むとする記述がある。なお漢字の「猿」は本来テナガザルを意味し、ニホンザルなどのオナガザルのなかまは「猴」の字であらわされる。
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