「偶蹄類1……イノシシのなかま」とは
ブタはイノシシを家畜化したものだが、ブタもイノシシも世界各地で美味とされてきた。シシとは食用動物の総称だったように、日本でも縄文時代からイノシシを食用としてきた。仏教伝来以降、4足獣を食べることが忌まれるようになってからも、ヤマクジラやモモンガアなどと呼ばれ食べられていたようだ。ヤマクジラは魚、モモンガアは鳥の一種とみなした言い方。一方、南米のインディオは、部族によってイノシシやブタの肉を食べるのを嫌う。もし食べれば目がどんどん小さくなり、なくなってしまうからだという。またイスラム圏でブタ肉を食べることが禁忌とされるのは、旧約聖書で食べてもよい動物とされる「偶蹄で反芻する動物」に含まれないため。ブタは偶蹄だがウシのようには反芻しない。
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