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危機に直面する生命のネットワーク
私たちが住む星・地球には、クジラのような巨大なものから、人間の眼には見えないミクロサイズの微生物まで、実に様々な種類の生きものたちがいます。陸に海に、川に山に、あらゆるところに生命が満ち、それらが互いに深く影響を与えながら生命のネットワークを形作っています。この絆があるために、地球は宇宙の中で「命の惑星」として貴重な存在となっているのです。しかし何十億年もの長い年月をかけて築き上げられてきた生命のネットワークが、今、大きな危機に直面しています。
生物種の絶滅によりネットワークの輪が切れる
現在、多くの生物種が地球上から姿を消そうとしています。しかも急速に。その生きものがいなくなることは、地球上の生物種の数が単に減るというだけでなく、それが生命のネットワークの中で担っていた「役割」もまた失われることを意味します。別の生きものが、運良くその代わりを務めることができるかもしれませんが、それには時間がかかりますし、その間にまた別の生きものが姿を消すかもしれません。生命の絆は互いに複雑な影響を与え合いながら調和と安定が保たれています。ある生物が絶滅した影響が、長期的に見て悪い方向に働くのかどうか、それを見極めることは容易ではありません。
人間中心ではなく、共に生きている生きものの目線で世界を見る
このまま多くの生きものが絶滅していけば、いずれ地球の豊かな生命ネットワークも維持できなくなる日が来てしまいます。その影響は、もちろん私たち人類にも及びます。そうさせないために、今一度、ともに地球に住む仲間である生きものたちの生態に目を向けてみましょう。人間にはない能力を備えて、自然の中でたくましく生き抜いている彼らが、地球から消えなければならない理由などないはずです。そして、人類もまた地球上の豊かな生命の絆を形作るメンバーであることを自覚した時、私たちの自然へのまなざしも変わってくるのではないでしょうか。